明王寺の佛
大日如来の化身であり諸明王の総主として中央を守護する。右の手に智剣を左の手には羂索を持ち、羂索は魔や煩悩を抱く衆生を捕らえ、智剣は魔や煩悩を断ち滅消するものである。背に纏う炎は仏国土の魔や災禍を燃やす。
阿閦如来の化身にして東方を守護する。左足にはシヴァを右足にはパールヴァティーを踏む像様。過去・現在・未来の三世を支配するシヴァを降したことによる。貪瞋痴(欲・憎しみ・愚かさ)の三毒を「三界の毒」とも言いそれらも降伏し、三毒を抑え込むことから煩悩を滅し生活における円満を助ける功徳がある。
宝生如来の化身にして南方を守護する。疫病をもたらすガネーシャを調伏したため象を踏みつける像様。吉里(きり)明王とも呼ばれ、吉里とは清浄・息災の意味があり人々の病魔を倒し息災健康へと導く功徳がある。
不空成就如来の化身にして北方を守護する。雷を放つ金剛杵という武器を持つ。元は人を食らう夜叉として恐れられていたが大日如来に諭され悪人だけを喰らうようになった為、敵や悪を喰らい尽くし善を護る仏となり古くから敵を打ち破る戦勝祈願の仏として信仰された。
阿弥陀如来の化身にして西方を守護する。水牛を押し止めたことから神の使いである牛に跨る像様。閻魔をも降し六つの顔にて六道を見渡し六つの腕の武器にて仏法を守護し同数の足にて六波羅蜜を抱いての歩みを示す。阿弥陀仏が恐ろしい姿として現じた仏であり往生を拒む悪霊を降伏する力を持つ。
平安時代後期から鎌倉期と推定。穏やかな表情に菩薩の慈悲を身近に感じる。明王寺最古の仏像。
六道輪廻に迷う衆生を救済する役割を持つ。浄土へと導く仏としてここに納骨永代の墓所を開く。
九州より到来の等身大の不動明王立像。参拝者と目線を等しく入り口にて憤怒の相で力強く出迎える。
神君家康公より続く四代の将軍の戒名が刻まれた御位牌。伊賀越えとの関連が目される。*拝見希望は要予約
人と牛馬が暮らした時代にはその供養仏として現在ではペットの供養仏としてここにペットの供養を執り行う。
庫裡「浄光院」にて本尊として祀る。先祖供養や水子供養などの法要を執り行う。*通常拝観不可。