お寺の本堂の左手には、
清光観音菩薩、山の神、浅間社が祀られています。
そこは、小さな鎮守の森。
森の中には、
古い石灯籠が一基、
まるで緑の海に浮かぶ灯台のように、
静かに佇んでいます。
その灯籠の窓に、
庭に咲いた鉄線を一輪迎えました。
札には「原種」と記されていました。
華やかさはありませんが、
どこか時の始まりを思わせるような、
素朴で凛とした美しさがあります。
石灯籠の窓に花を迎えたのは、
今年が初めてです。
長い年月を、
黙々と山寺を見守ってきた灯籠も、
小さな花灯りを慈しんでいるように見えました。
これから季節ごとに、
この灯籠の窓から見える花を、
少しずつ残していけたらと思っています。
どうぞ、
山寺の静かな灯火を、
しばしご覧ください。
花人 衣章
